謎が多い漫画「亜人」ですが、一番の謎は死ない人間「亜人」の存在です。
中でも亜人が出す「IBM」は特に謎に包まれていると思います。
原作ではオグラ博士が登場したあたりから、IBMのことがわかってきました。そもそも、オグラ博士が登場する前は、中村慎也事件のフラッド現象も理解できないままでした。
戸崎は当初、亜人を殺すと怒りでフラッド現象が起こると思ってましたが、殺す事とフラッド現象は関係がないとわかり、亜人を殺し続ける作戦を実行します。
結局はその作戦も失敗しますが、それにしても殺しすぎですw
今回は、現在わかっている範囲で亜人のフラッド現象を解説します。それと、フラッド現象の国内最初の事例でもある、中村慎也事件と慎也のその後を紹介します。
フラッド現象
フラッド現象とは
フラッド現象とは、IBMが同時に大量に出現する現象で、この時に出現したIBMは亜人のコントロールが効かなくなり暴走します。
通常、亜人が出せるIBMは1日に1〜2体ですが、中村慎也がフラット現象で出現させたIBMの数は16体以上です。
ちなみに圭は、1日にIBMを9体まで出現させることができ、出現時間も通常5〜10分なのに対し、30分も可能と話しオグラを驚かせます。
普段からこれだけのIBMを出せる圭、フラッド現象を起こすと恐ろしいですね。しかも出現時間が30分なので、はっきり言って地獄絵図です。ただ、圭の場合は普段からIBMが暴走してますけどね。
発生条件
当初、戸崎達はフラッド現象の発生を「亜人を殺すと怒りでフラッド現象が起こる」と認識していました。
理由は、国内で唯一フラッド現象が発生した中村慎也事件、発生したタイミングは、友人の裕介が殺された怒りで慎也はIBMを出現させます。
さらに裕介は、銃弾を受け死亡する際、IBMの塊を出していますが、亜人になることはなく「なりかけ」のまま死亡します。その後、慎也も殺されますが、慎也が死んだ直後フラッド現象が発生したからです。
アメリカでは、裕介のような「なりかけ」が既に5例の報告があり、その内2例でフラッド現象が発生しています。
アメリカで亜人の研究を行なっているオグラ博士によると、フラッド現象が発生する条件として以下の2点を上げています。
- 一生に一度あるかないかの感情の高まり
- 復活時のIBM濃度の上昇
Flood(フラッド)とは「洪水」という意味です。
裕介が殺されたことで「一生に一度あるかないかの感情の高まり」が起こり、自分が殺されたことによる「復活時のIBM濃度の上昇」が重なり、IBMが洪水を起こす。
結果、フラッド現象が発生したとオグラ博士は言いたいのではと考察します。オグラ博士は独特の言い回しをするのであくまで考察です。
そして気になるのが、アメリカで発生したフラッド現象は、全て亜人の「なりかけ」と同時に起こっていることです。
この件に関して、オグラ博士はこのように回答しています。
オグラ博士
「『一生に一度あるかないかの感情の高まり』で高濃度化した体内IBMが、近くの死んだばかりの人間にも影響を及ぼすからだ」
亜人46話より引用
すごくシンプルな回答です。
謎が多い亜人ですが、オグラ博士が解説するような「シンプル」な話なのか今後が気になります。
中村慎也事件とは
当時大学生だった中村慎也は、バイク事故のため死亡。その時、自分の右腕が再生されるのを見て、自分が亜人だと知る。
自宅に戻った慎也のもとへ、友人の裕介が訪ねる。慎也は裕介に、自分が亜人だと打ち明けそうになるが思いとどまる。
外に出た慎也は、赤信号を無視し車にはねられそうになるが、裕介に助けられ、二人は誰もいない場所へ移動。
そこへ亜人管理委員会の木戸と5人の部下が慎也達の前に現れる。
木戸は慎也に忘れ物があると、ヘルメットに収まっている慎也の頭部を見せる。
自分の頭部を見て叫びながら涙を流す慎也。
慎也
「俺はとっくに、俺ですらなかったんだ・・・」
亜人2巻より引用
木戸は慎也へ発砲するが、裕介が慎也を庇い死んでしまう。裕介が殺された怒りでIBMを出現し始める慎也。裕介からもIBMが黒い塊となって出現する。
木戸の銃弾で死亡する慎也。
死亡した慎也を回収しようとした木戸の部下達の前に、大量のIBMが出現し木戸と部下の全員を殺害。
その場から立ち去る慎也。
その後、顔を隠すためフードを被り街を歩く慎也。
慎也はタクシーに乗り、行き先を運転手に告げる。
慎也
「安全運転でお願いします」
亜人2巻より引用
走り出すタクシー。
中村慎也のその後
原作では2巻で中村慎也事件が収録されてますが、その後は中村慎也の現在などは語られていません。
佐藤が圭に「断頭」で亜人は死ぬと説明していましたが、中村慎也は既に断頭を経験しており、しかも慎也自身も今の頭が再生されたものと知っています。
今後、慎也の存在は物語を進める上で、キーマンになると予想しています。ただ、圭側につくのか、それとも佐藤側なのか、どちらにもつかず新たな勢力となるのか。
そして、オグラ博士との接点があるのかも気になります。今後の慎也の登場に期待ですね。
まとめ
現在発売されている亜人10巻では、いよいよ圭と佐藤の戦いが始まろうとするところで終わります。この戦いでフラッド現象が発生するのでは予想しています。
だた、それが圭が起こすのか、佐藤が起こすのか。
「一生に一度あるかないかの感情の高まり」と「復活時のIBM濃度の上昇」
圭が起こす場合は、誰かが佐藤に殺されたことによる怒り。そして、圭自身の復活時のIBM濃度上昇が重なりフラッド現象発動。元々IBMが濃い圭なので、中村慎也事件以上の大量のIBMが出現。
そして、佐藤の場合は、フラッド現象すら自在に操れるとかだと、圭と佐藤、どちらがフラッド現象を起こしても面白い展開かと思います。
さらに佐藤戦が終了後は、中村慎也編へ突入。
そんな物語展開だったら面白いなと勝手に予想してます^^